2009'06.12.Fri
こんばんは、羽衣です。
相変わらずサエ樹中心六角陣。
みんな樹っちゃん大好きなんです。
「みんなー。ご飯ですよー」
「わあい!待ってました!!」
「いっちゃんのご飯がいっちゃん美味しい…プッ」
「この、ダビデが!!」
「ちょっ…!バネさんタンマ!!」
「二人供ーあんまり五月蝿いと海に沈めるよー?」
いつもの倍賑やかな樹の家の食堂。
今日はそこに集まって、みんなで樹のご飯をごちそうになっていた。
剣太郎が「樹っちゃんのハンバーグが食べたい」と言い出したのがきっかけで、剣太郎だけずるい、と、皆が言い出したので、結局皆でご馳走になることになったのだ。
樹の料理は、六角メンバーのなかではご馳走だった。
ヘタなところで食べるより、よっぽど美味しいのだ。
けれど、いつも樹と一緒に食べている佐伯としては、少しだけ不服だった。
彼は樹に心底惚れている。
だから、樹に作ってもらって、二人で仲良く食べるのは、まるで新婚さんのようだと、ありえない妄想を毎回めぐらせていたのだ。
もちろん、皆で食べるご飯はより一層美味しいから。
でも、やはり甘い夢を見ていたい年頃なのだ。
だから、今日の彼はすこし機嫌が悪い。
「…なにムスっとしてるのね、サエ」
「樹っちゃん」
「ほら、サエの分のハンバーグですよ」
「うん、有難う。樹っちゃん」
ムスっとしていた顔を、すぐにいつもの王子スマイルに切り替えて、樹からハンバーグを受け取った。
いい匂い。
また腕上げたな、とか思いながら、佐伯はハンバーグを切り分ける。
切り分けていると、佐伯の前にす、と、小皿が差し出された。
顔を上げてをれを見てみると、それは佐伯の好物のおからだった。
「…樹っちゃん、これ…」
「昨日お母さんに教えてもらって、作ってみたのね。サエ、好きでしょう?」
「う、うん…って、これ樹っちゃんが作ったの!?」
「はい。……でも、初めて作ったので、あんまり美味しくないかもしれませんが…」
自信なさげに笑う樹を見て、佐伯は首が千切れるのではないのかと思うほどブンブンと左右に振った。
「そ、そんなこと無いよ!!嬉しい…!!」
「ふふ、有難うございます。食べたら感想、聞かせてくださいね」
「もちろん…!」
そう言って、佐伯は小皿を手に持って、にっこりと屈託の無い笑顔を樹に向けた。
自分の好物を作ってくれるなんて、なんていい奥さんだろう!
…いや、樹っちゃんは俺の奥さんでもなんでもないのだけれど。
そう自分の中で突っ込みながら、小皿に箸を持っていく。
…その時。
「あーっ!!!サエさんずるい!なんか樹っちゃんから貰ったでしょ!」
「何っ!?サエ、抜け駆けはずるいぞ!」
「ずるいことするとずるっと滑る…うーん、イマイチ」
「この、ダビデが!!」
「ちょ、バネさん待った!!!」
いつものように、突っ込みを入れた黒羽。
勢いのいい黒羽の突っ込みは、ダビデの頭にクリーンヒットしダビデはそのまま、佐伯に突っ込んだ。
そして、佐伯の持っていた小皿をひっくり返し、その小皿はダビデの頭へ。
「……あ」
「…げ……」
唖然とする一同。
震える佐伯。
間違いなく、怒っている。
完全に怒っている。
それはそうだ。
佐伯の思い人である、樹が特別に作ってくれた彼の好物であるおからを、台無しにしてしまったのだ。
怒られる…いや、殺される。
黒羽とダビデは真っ青になった。
「……バネ…ダビデ……覚悟は、いいね?」
「「…!!!!」」
「サ、サエ…!また作ってあげるから、抑えるのね!」
「それとこれとはワケが違うよ樹っちゃん。樹っちゃんの作ったハジメテをこいつは奪ったんだ」
「な、なんか言い方ヤラシイのね!!」
樹と剣太郎が必死に止めたけれど、その後の佐伯の暴走を止められることは出来ず…
結局、黒羽とダビデは、仲良く校庭の木につるされるハメになったのだった。
「クスクス……あいつら、バカだね」
********
ギャグ。
六角の皆はこんな感じで毎日を楽しく過ごしてて欲しいです。
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羽衣
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ゲームが大好きな現役腐女子(ぇ
生え際フェチであり、なぜか好きなキャラが29歳に偏る・・・。
とことんマイナー好きなので、どん引きされるのはしょっちゅう。
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